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2025/12/24 15:01
いつもVICICAをご覧いただき、ありがとうございます。
オーナーの森です。
今日は、服そのものではなく、店の空気とディスプレイの話を書きます。
いつも見てくださっている方に向けた、少し内側のメモのような内容です。
● VICICAが大切にしていること
合言葉のように置いているのは、寂れることも、然るべく美しい という考え方です。
時間が通った素材。手仕事の揺らぎ。少しの不完全さ。
その気配は、服だけで完結するものではなく、置かれる場所の空気にも影響されると思っています。
● オーナーとしての考え方
服は、ただ並べるだけで伝わるものじゃない。
だから僕は、売り場をつくるというより、呼吸がしやすい空間を整える感覚でディスプレイしています。
情報が多すぎると、目も気持ちも落ち着かない。
余白があると、服の輪郭がゆっくり見えてきます。
選ぶ時間が落ち着くと、最後に手が伸びる一着も、ちゃんと自分のものになる気がします。

● 店の空気を整えるためにしていること
内装や什器も、自分の手でつくってきました。
完璧に揃えすぎない。作り込みすぎない。
その少しの揺らぎが、服の表情と馴染むと思うからです。
道具が均一すぎると、服のクセが見えにくくなる。
逆に、余白や素材のムラがあると、服の気配が立ち上がってくる気がします。
ディスプレイで意識しているのは、主張よりも呼吸を優先すること。
・一点が主役になる距離を取る
・素材の質感が見える光をつくる
・色数を増やしすぎない
・同じ強さの情報を並べない
静かに選べる状態を先につくっておくと、着たときの姿まで想像しやすくなると感じています。
● 最後に
VICICAは、服をただ買う場所というより、時間の持ち方を整える場所でありたいと思っています。
空気が整うと、選び方も少し落ち着く。
その落ち着きが、長く付き合える一着につながると信じています。
よかったら、ゆっくりご覧ください。
