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2026/02/08 17:51

いつもVICICAをご覧いただき、ありがとうございます。オーナーの森です。

コーデュロイはラフ。そう思ってた自分が、いちばん驚きました。


同じ「コーデュロイ」の作り方なのに、触って、穿いてみると、どうにも空気が違う。

畝(うね)は立っているのに、荒くない。

陰影は出るのに、うるさくない。

静かに、整って見える。


だから、ここでひとつだけ、呼び名を変えさせてください。

言葉の方から、先にこの生地に寄り添っておきたい。


この先、僕はこれを「コール天」と呼ばせてもらいます。

コーデュロイの一種、という説明は正しい。

でも、僕の中ではもう少し別のものとして触れている。

その感覚に、いちばん近い名前が「コール天」でした。




● まず前提:作り方は同じ。でも、仕上がりは同じじゃない

畝をつくって、表情を整えて、パンツになる。

工程だけを書けば、コーデュロイと同じカテゴリに入ります。


でもこのコール天は、畝が立体として出るのに、粗くならない。

近くで見ても、落ち着きがある。

触ると、しっとりして、温度がある。

この「矛盾が成立している感じ」が、まず違う。




● 素材がまず、普通じゃない。Wool × Cashmere の畝

一般的なコーデュロイはコットンのイメージが強いぶん、

使っていく先で色落ちや擦れが表情として出やすいと思います。

それはそれで味なんだけど、ラフにも転びやすい。


一方でこれは、ウール×カシミヤ。

起毛のきめが細かく、畝の陰影が「荒さ」じゃなく「奥行き」として残ります。

そしてウールは、育ち方が「色落ち」より「深まり」のほうへ寄りやすい。


長く使える。

長く歩める。

僕はこの生地を、そういう素材だと思っています。




後編では、尾州と遠州の工程、揉み洗いとガス焼きの手当て、そして先染めの話まで。

「同じ作り方のはずなのに別物に感じる」理由を、もう少しだけ掘ります。


後編はこちら:https://vicica.theshop.jp/blog/2026/02/08/181507