BLOG

2026/02/08 18:15

前編では、同じ作り方のはずなのに空気が違うから、僕はこれを「コール天」と呼びたい、という話をしました。

後編は、その“違いの正体”を、工程の側からほどいていきます。


まず、この生地は 尾州で織って、遠州で仕上げる。

効率だけで考えたら、正直まわり道です。

でも、その遠回りがあるから、触った瞬間に「あ、これ違う」が出る。




遠州の要は、いわば生地への“手当て”。

揉み洗い(解毛)で毛羽を起こして、畝をちゃんと立ち上げる。

そのあとガス焼きで余分を落として、輪郭を揃える。

だから、畝はくっきりしているのに、触るとやわらかい。

立体が出るのに、雑に見えない。

この矛盾が成立している感じが、コール天らしさだと思っています。


海外で多く流通する一般的なコーデュロイは、こうした解毛が省略されることが多いと言われています。

同じ名前でも、仕上げの“深さ”が違えば、出てくる表情は別物になる。

ここが「触って分かる差」になっている気がします。


もうひとつ、染め方。

一般的な後染めではなく、糸を先に染めて織り上げる 先染め。

これも合理性の真逆です。手間も時間もかかる。

でも、そのぶん色に奥行きが出て、畝の陰影と一緒に“落ち着き”が残る。

穿いたときに立ち上がる「なんかいい」は、ここで決まるんだと思います。


ウール×カシミヤ。尾州×遠州。揉み洗いとガス焼き。先染め。

同じ作り方の中にあるはずなのに、触ると別物に感じる。

だから僕は、これをコール天と呼ばせてもらいます。


商品ページ

https://vicica.theshop.jp/items/131481121

https://vicica.theshop.jp/items/113941412

https://vicica.theshop.jp/items/113941450